原題:Volver
2006年(西) 上映:2h00
監督:ペドロ・アルモドバル
脚本:ペドロ・アルモドバル
出演:ペネロペ・クルス/カルメン・マウラ/ローラ・ドゥエニャス/ブランカ・ポルティージョ/ヨアンナ・コボ/チュス・ランプレアベ/アントニオ・デ・ラ・トレ/他

失業中の夫パコと、15歳の娘パウラを持つライムンダは、気性は激しいが明るくたくましい女性。故郷のラ・マンチャに住む最愛の伯母が亡くなり、美容師である姉のソーレの家を訪ねたライムンダは、そこで死んだ母の懐かしい匂いを感じる。姉ソーレの部屋に母の遺した衣類があったからだ。懐かしくやるせない想いを抱え、自身が働くレストランで、昔、母に教わった歌「ボルベール(帰郷の意)」を歌うライムンダ。愛する人の帰りを願うその歌に、生前の母と分かり合えなかった思い出が去来し、そして一瞬窓の外に亡くなったはずの母の面影を見る・・・。

面白いというよりは、興味深いという表現の方がしっくりくる作品でした。人によっては退屈と感じる方もいると思います。

敬遠しがちな独立系で、しかも非英語作品であるにも係わらず、P・クルスに魅せられてしまいました。

出演者の中でも彼女が唯一の「美人」ということを差し引いても、作中で圧倒的なオーラを放って輝いていました。本作でカンヌ国際映画祭の最優秀主演女優賞を受賞し(出演の6人が全員が受賞)、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたのも納得。でも歌はさすがに吹き替えでしたが。

因みに、ちょっと太ったなぁと思ったら、あれは「付け尻」なのですね。

作品内容はどうにもつかみ所がなかったのですが、それは自分が男だから?(監督は男性なのですけどね)
「田舎の素朴な女性の力強さ」みたいなものは伝わってきました。

お薦めな作品ではありますが、ハリウッド系作品に慣れてしまった自分としては、もう一度観たいとは思いません。

"@ the Movies"
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