原題:Elizabeth: The Golden Age
2007年(英/仏) 上映:1h54
監督:シェカール・カプール

脚本:ウィリアム・ニコルソン/マイケル・ハースト 

出演:ケイト・ブランシェット/ジェフリー・ラッシュ /クライヴ・オーウェン/リス・エヴァンス/ジョルディ・モリャ/アビー・コーニッシュ/サマンサ・モートン/トム・ホランダー/エディ・レッドメイン/アダム・ゴドリー/他


★アカデミー賞★ 衣装デザイン賞


1585年、プロテスタントの女王としてイングランドを治めるエリザベス1世。彼女は揺るぎない信念で王の威厳を保っていたが、依然国内外でカトリックを信奉するものたちの謀略が渦巻いていた。中でも、欧州全土をカトリックにする誓いを立てイングランドをも手中に収めようと息巻くスペイン国王フェリペ二世と、従姉のエリザベスが不義の子であることから正統な王位継承権が自分にあると主張するスコットランド女王メアリーの存在は脅威となっていた。そんなある日、エリザベスの前に、新世界から帰還したばかりの航海士ウォルター・ローリーが現われる。やがて2人は交流を重ねるうち互いに惹かれ合い、「ヴァージン・クイーン」を貫き通していたエリザベスの心は揺らぎ始めるが・・・。


前作と同じ監督とC・ブランシェット主演で、予告編もかなり期待できそうな内容でしたが、どうもイマイチな出来でした。


リキみ過ぎて空回りしてしまっているというか・・・。


登場するエピソードの多くは「女王」としてのエリザベスなのに、「女性」としての彼女を強調しようとして妙なアンバランスが生じ、作品全体としては盛り上がらない結果になっています。


本来なら見所であるはずのメアリーの陰謀然り、スペインとの海戦然り。


とは言え、見所が無い訳ではありません。豪華絢爛な衣装や美術は重厚な雰囲気を演出しているし、何と言ってもC・ブランシェットの演技は素晴らしいの一言に尽きます(彼女は前作に引き続きアカデミー主演女優賞にノミネートされました)。


女性としての弱さ脆さや内面の葛藤とヴァージン・クイーンとしての強さを見事に演じ分けています。


前作の後日談として一見の価値はありますが、本作単独ではあまりお勧めできません。


●関連作品●
『エリザベス』('98)


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