原題:Ratatouille
2007年(米) 上映:2h00
監督:ブラッド・バード

脚本:ブラッド・バード

声の出演:パットン・オズワルト/ルー・ロマーノ/イアン・ホルム/ジャニーン・ガロファロー/ブラッド・ギャレット/ピーター・オトゥール/ブライアン・デネヒー/ジョン・ラッツェンバーガー/ジェームズ・レマー/ウィル・アーネット/他


★アカデミー賞★ 長編アニメ賞


天才的な料理の才能を持ち、いつか一流レストランのシェフになるという叶わぬ夢を持つドブネズミのレミー。ある日、彼は嵐で家族とはぐれてしまい、パリのとある一軒のレストランに辿り着く。なんとそこは、レミーが尊敬する今は亡き名シェフ、グストーの店だった。一方その厨房内では、見習いシェフのリングイニがスープを台無しにする失態を演じてしまう。すると、レミーはこっそりとそのスープを作り直し、最高の味に仕上げるのだった。それを目撃していたリングイニは、自分に料理の才能がないことからレミーの力を借りることを提案。こうして彼らは秘かにコンビを組み、パリ一番のシェフを目指すことになるのだが・・・。


ドブネズミが料理を作るという荒唐無稽な設定を見事なエンターテインメントに仕上げてしまうのはさすがピクサー。


でもこれまでのピクサー作品と比較すると平凡な出来だと思います。


致命的なのはストーリーがあまりに予定調和だったこと。CGの出来は素晴らしいですが、これだとCGで制作した意義が薄い気がしました。内容から察するに単純な子供向け作品を意図していないでしょうから、展開をもう少し練って欲しかったです。


さらに書くなら、ドブネズミが調理場にいるというのは中途半端にリアリティがあって、いまいち作品に入り込めなかったのも事実。


逆に良かったのは料理評論家イーゴのキャラです。彼が「おふくろの味」である料理を口にした時の表現はグッっと来ました。また、ラストのイーゴの記事は映画評(と呼ぶのも奥がましいですが)を書く者としては考えさせられました。


劇中でも登場しますが、原題の「Ratatouille(ラタトゥイユ)」とは、フランス南部プロヴァンス地方ニースの野菜煮込み料理です。主人公レミーがドブネズミ(英語でRat(ラット))であることに掛けてあります。元々の語源は、フランス語で「Rata」が軍隊言葉で「ごった煮」、Touillerが「かき混ぜる」という意味です。


"@ the Movies"
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