原題:I Am Legend
2007年(米) 上映:1h40
監督:フランシス・ローレンス

脚本:マーク・プロトセヴィッチ/アキヴァ・ゴールズマン/リチャード・マシスン(原作)

出演:ウィル・スミス/アリシー・ブラガ/ダッシュ・ミホク/チャーリー・ターハン/サリー・リチャードソン/ウィロウ・スミス/ダレル・フォスター/エイプリル・グレイス/ジェームズ・マッコーリー/エマ・トンプソン/他


2012年、ニューヨーク。科学者のロバート・ネビルは3年前に起こった地球規模の災厄をくぐり抜け、この街で、おそらくは全世界で、ただひとり生き残った男。彼は、相棒のシェパード、サムと無人の店舗で食料品や日用品を調達し、セントラルパークに畑を作って生き延びる日々。そして、自分以外の生存者を探して、毎日無線で呼びかけるものの、未だ生存者を見つけ出すことが出来ずにいた。それでも、人類を絶滅させた原因を取り除き、再生の道を探るため、たったひとりで奔走するロバートだったが・・・。


R・マシスン原作「地球最後の男」の3度目の映画化作品。


ネタバレになるので詳しくは書きませんが、前半は緊迫感があってなかなかのサスペンス・ホラーとなっていますが、後半はダメダメでした。


前半は3年もの間、唯一の話し相手が愛犬サムとなった「最後に残った男」の孤独感がよく描かれています。無人のニューヨークの映像は圧巻です(内容と関係ありませんが、『バットマンvs.スーパーマン』の劇場ポスターにはニヤリでした)。ネビルがマネキンと会話をするあたりは、T・ハンクスの『キャスト・アウェイ』('00) を連想しました。


一方、後半、サムとのエピソード以降はあまりに唐突でガックリでした。


ラストに至っては、前半を否定するような内容、かつ、ありきたり過ぎて目が点です。


実はエンディングは公開前に大幅に変更されたそうです(内容はネット上にあるので確認ください)。個人的には別エンディングの方が何倍も良かったと思います。


タイトルの「I am Legend(アイ・アム・レジェンド)」とは、直訳すると「私は伝説」という意味です。劇中で直接的な描写はありませんが、ネビルが「伝説の男」となったと解釈できます。一方、原作ではもっと詳しい説明があります。ネビル以外が全て吸血鬼となった世界では、昼間歩き回り寝ている者を殺す彼が逆に異端の「怪物」であり、かつて吸血鬼がそうであったように「伝説上の存在」となったのです。


●関連作品●
『地球最後の男』(’64)
『地球最後の男/オメガマン』(’71)

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