原題:Fun with Dick and Jane
2005年(米) 上映:1h31
監督:ディーン・パリソット
脚本:ジャド・アパトー/ニコラス・ストーラー/ピーター・トラン
出演:ジム・キャリー/ティア・レオーニ/アレック・ボールドウィン/リチャード・ジェンキンス/アンジー・ハーモン/ジョン・マイケル・ヒギンズ/ジェフ・ガーリン/他


企業の不正会計事件が世間を賑わす以前の2000年。ディック・ハーパーはIT開発企業グローバダイン社に勤務する優秀な社員。愛する妻ジェーンと息子ビルとともに幸せな毎日を送っていた。マイホームも手に入れ、コミュニケーション部長への昇進も決定して、まさに絵に描いたような順風満帆な人生だった。ところが事態は急変、CEOのマカリスターが自社株を売り払い自分だけ大儲けする一方、会社は倒産、社員全員失業という事態に陥ってしまうのだった。すべてを失い、再就職もままならず思いあまったディックは、ジェーンの制止を振り切り、コンビニ強盗を決行するのだが・・・。


ジョージ・シーガルとジェーン・フォンダの共演で1977年に制作された『おかしな泥棒ディック&ジェーン』('77)のリメイク作品。


J・キャリーお得意のドタバタ・コメディですが、意外にもよくまとまっていてそこそこ楽しめました。J・キャリーのオーバーな一人芝居的な演出が抑え気味なのが良かったです。


また、ドタバタとは言っても、あまりに荒唐無稽な展開がなく(グローバダイン社やその倒産劇はエンロンのパロディ)、主人公の置かれた立場がサラリーマンとして微妙にリアルで共感出来るのがポイント。


最後の「仕返し」のやり方はスカッ!とまではいきませんが、なるほどと思えるものでした。


「ディック&ジェーン」とは元々は1930年代から1960年代にかけて米国でプレスクール(幼稚園/保育園)の教材として多く使われた絵本に登場する兄妹の名前です。ディックとジェーンとその家族の日常生活が舞台の物語で、簡単な構文の繰り返しが特長。原題の「Fun with Dick and Jane」は本シリーズのタイトルの一つ「Dick and Jane: Fun with Dick and Jane (邦題:ディック&ジェーン : ディックとジェーンと一緒に)」より。

●関連作品●
『おかしな泥棒ディック&ジェーン』('77)


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ディック&ジェーン