原題:The Final Cut
2004年(加/独) 上映:1h34
監督:オマール・ナイーム
脚本:オマール・ナイーム
出演:ロビン・ウィリアムズ/ミラ・ソルヴィノ/ジム・カヴィーゼル/ミミ・カジク/トム・ビショップ/ステファニー・ロマノフ/ブレンダン・フレッチャー/ビンセント・ゲイル/ジュヌヴィエーヴ・ビークナー/他


人々が「ゾーイ」と呼ばれるマイクロ・チップを脳に移植し、全人生の記憶をそこに記録している社会。死後、ゾーイ・チップは編集者によって再構成され、追悼上映用の美しい記憶を留めた映像として甦る。ある日、一流のゾーイ・チップ編集者、アラン・ハックマンのもとに、ゾーイ・チップを扱う大企業アイテック社の弁護士チャールス・バニスターの未亡人から編集の依頼が舞い込む。ところがそのチップにアランはずっと自分を苦しめ続けていた幼い頃の記憶を甦らせる映像を発見する。彼は必死になって過去の真案を捜し求めようとするが・・・。


ゾーイ・チップと追悼上映会(リメモリー)の設定はアイディアとして面白く、テーマとしても深いですね。自分が死んだ時には何を遺せるか、遺すべきかということを少しだけ考えさせられました。


自分に関する家族や知人の記憶が、生前全く知らなかった第三者が演出した感動的な編集映像によって総括されるなんて考えただけでゾッとします。やはり自分に関する記憶は、自分自身の生き様で伝えたいものです。


また、何でもかんでも残すのではなく、思い出として記憶に留めておくことも大事だということも強く感じました。

しかしコンセプトとしては良いものの、本作をエンターティンメントという観点から見た場合、主人公の贖罪又は自分探しの旅は「ふーん」という感じで、物語としてはちょっとたいくつでした。


オスカー俳優2人を始めとする演技派を起用しているのに残念です。決してつまらなくはないですが、何度も観たいと思う作品ではないです。


「final cut(ファイナル・カット)」とは、映画の最終カット(劇場で上映されるもの)のことで、編集作業の最終決定権のことを指す場合もあります。


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ファイナル・カット